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GraphQL 仕組みと活用ポイント

Tags: GraphQL, API, Web開発, バックエンド, モダンアーキテクチャ

はじめに

近年、Webアプリケーション開発において、APIの設計は重要な要素となっています。特に、多様なクライアント(Webブラウザ、モバイルアプリなど)が存在し、それぞれのクライアントが必要とするデータが異なる場合、従来のREST APIではいくつかの課題が生じることがあります。そのような背景から注目を集めているのが、APIのためのクエリ言語であるGraphQLです。

GraphQLとは何か

GraphQLは、Facebook(現Meta)によって開発され、2015年にオープンソース化されたAPIのためのクエリ言語であり、その実行環境でもあります。クライアントが必要なデータを指定し、サーバーは指定されたデータのみを正確に返します。これにより、「オーバーフェッチング(不要なデータを取得すること)」や「アンダーフェッチング(必要なデータを全て取得するために複数回APIを呼び出すこと)」といったREST APIの課題を解決することを目指しています。

GraphQLの基本的な概念

GraphQLを理解するために、いくつかの基本的な概念を把握しておく必要があります。

REST APIとの比較

| 特徴 | REST API | GraphQL | | :----------- | :--------------------------------------- | :--------------------------------------------- | | 取得データ | エンドポイント固定。過不足が生じやすい。 | クライアントが指定。過不足がない。 | | エンドポイント | リソースごとに多数存在。 | 通常1つ (/graphqlなど)。 | | 通信方式 | HTTPメソッド (GET, POST, PUT, DELETE) | 基本的にHTTP POST (クエリはGETの場合もあり)。 | | バージョン管理 | URIのバージョン付けなどが必要になる場合が多い。 | スキーマ進化により対応しやすい。 | | 開発速度 | クライアント側は必要なデータに合わせて複数リクエストが必要になることも。 | クライアント側は1リクエストで必要なデータを取得。| | 学習コスト | 一般的で学習リソースが多い。 | 新しい概念と型システムを学ぶ必要がある。 |

事業会社におけるモダンな開発では、フロントエンドが頻繁に更新されたり、複数のマイクロサービスからデータを集約する必要があったりする場合に、GraphQLがRESTよりも柔軟性や効率性の面で優位となることがあります。

GraphQLのメリット・デメリット

メリット:

デメリット:

GraphQLの活用ポイント

メンター探しの視点

GraphQLについて深く理解し、実践的なスキルを習得したい場合、GraphQLの開発経験が豊富なメンターを探すことは有効な選択肢となり得ます。メンタリングを通じて、以下のような点を相談できるでしょう。

実際にGraphQLを採用している事業会社での開発経験があるメンターであれば、現場での知見や具体的な事例に基づいたアドバイスを得られる可能性が高いでしょう。

まとめ

GraphQLは、クライアントが求めるデータを効率的かつ柔軟に取得できる強力なAPI技術です。REST APIと比較すると学習コストはかかりますが、特にモダンなWebアプリケーション開発やマイクロサービス環境において、そのメリットを最大限に活かすことができます。

事業会社への転職を考える上で、GraphQLのような新しいAPI技術への理解と実践経験は、ご自身の市場価値を高める一助となるでしょう。もし学習や実務での活用に課題を感じる場合は、経験豊富なメンターから個別のアドバイスを得ることを検討されてはいかがでしょうか。