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AWS学習はじめ方 基本サービス理解

Tags: AWS, クラウド, 学習方法, SIer, 転職

SIerエンジニアがAWSを学ぶ意義

多くのSIerにおけるシステム開発は、お客様先に物理的なサーバーを設置するオンプレミス環境を中心に行われてきました。しかし、近年、特に事業会社ではクラウドサービスの利用が急速に進んでいます。これは、開発スピードの向上、コスト最適化、運用負荷の軽減、そしてスケーラビリティの高さといったクラウドならではのメリットが評価されているためです。

事業会社への転職を目指すSIerエンジニアにとって、クラウド、中でも市場シェアの大きいAWS(Amazon Web Services)の知識と経験は、必須スキルと言えるでしょう。AWSを理解することは、単に新しい技術を習得するだけでなく、モダンな開発・運用文化やビジネスの変化に柔軟に対応できるエンジニアへの第一歩となります。

本記事では、AWS学習をこれから始める方向けに、AWSの基本的な考え方と、最初に押さえておくべき主要サービスについて解説します。

AWSの基本概念

AWSの学習を始めるにあたり、まずいくつかの基本的な概念を理解しておくことが重要です。

これらの概念は、AWSの様々なサービスを理解する上での基礎となります。

AWS学習で最初に理解すべき主要サービス

AWSには非常に多くのサービスがありますが、最初から全てを学ぶ必要はありません。多くのシステム構築で基盤となる、重要度の高いサービスから順に理解を進めるのが効率的です。SIerでのインフラ・サーバーサイドの経験がある方であれば、以下のサービスから着手することをおすすめします。

AWS学習の進め方

これらの基本サービスを理解するための具体的な学習方法としては、以下が考えられます。

  1. 公式ドキュメントとAWS Black Belt Online Seminar:

    • AWSの公式サイトには、各サービスの詳細なドキュメントが豊富に用意されています。最初は概要やGetting Startedガイドから読み進めると良いでしょう。
    • AWS Black Belt Online Seminarは、各サービスについて専門家が詳しく解説した動画コンテンツです。日本語で提供されており、視覚的に理解を深めるのに役立ちます。
  2. AWS無料利用枠の活用:

    • AWSには、新規アカウント作成から1年間、特定のサービスを一定の範囲内で無料で利用できる「無料利用枠」があります。これを利用して、実際にVPCを構築したり、EC2インスタンスを起動したりするなど、手を動かして学ぶことが最も効果的です。
  3. AWS Workshops:

    • 特定のテーマに沿って、実際にAWSサービスを操作しながら学べる実践的なハンズオン形式の教材です。ステップバイステップで進められるため、初心者でも安心して取り組めます。
  4. 資格取得に向けた学習:

    • AWS認定資格は、体系的に知識を習得するための一つの目標となります。特に「AWS認定クラウドプラクティショナー」は、クラウドおよびAWSの基本的な知識を問う入門レベルの資格であり、最初の目標として最適です。その次のステップとして「AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト」を目指すと、より実践的なアーキテクチャの知識が身につきます。資格試験の公式ガイドやサンプル問題も学習の参考になります。

これらの方法を組み合わせながら、まずは基本となるVPC、EC2、S3、RDS、IAMを、実際にAWS上で触りながら学習を進めてみてください。

まとめ

SIerから事業会社へのキャリアチェンジにおいて、クラウド技術の習得は非常に価値のあるステップです。AWS学習の第一歩として、本記事で解説した基本概念と主要サービス(VPC, EC2, S3, RDS, IAM)の役割と使い方を理解し、AWS無料利用枠を活用して実際に手を動かすことから始めてみましょう。

体系的な学習や実務での活用方法に行き詰まった際は、AWSコミュニティの活用や、経験者からのアドバイスを求めることも有効な選択肢となり得ます。着実に学習を進め、クラウドスキルを身につけていきましょう。